こんにちは!
現役小児科クリニック看護師のyuiです\(◡̈)/
“小児科でよく処方されるお薬”、
今回は、『抗生物質』について
お伝えしたいと思います
抗生物質は、かぜをひくと出される薬だと
思っている人がとても多いですが、
抗生物質はかぜ薬ではありません!
感染症の原因となる病原体には
主に細菌とウイルスがありますが、
抗生物質は、細菌を殺したり、
細菌の活動を抑え込んだりする薬です。
しかし、小児のかぜの原因のほとんどはウイルスです
抗生物質は、ウイルスにはまったく効きません
そして、抗生物質を適切なタイミングで
使用していないと、
耐性菌(抗生物質が効かないタイプの菌)を
増やす、大きな原因になってしまいます
熱が高いと、抗生物質を飲ませないと心配という
保護者の方も多くいらっしゃいますが、
抗生物質を飲まない理由にも、耳を傾けてみてください
また、抗生物質が必要かどうかは
経過の中でわかってくることもしばしばです。
最初は「様子をみましょう」と言っていた先生が、
2回目、3回目の受診で
「細菌感染が疑われるので、抗生物質を使いましょう」
と言われたとき、
「だったら早く使ってくれればいいのに…」
と思われるかもしれませんが、
抗生物質を乱用しないために、
細菌感染が疑われてはじめて使う
という順番で診察してくれた先生のことは、
ぜひ信頼してください
そこで、抗生物質を出された場合は、
一日3回の処方なら、3回をきちんと守って、
指示されたとおりに服用することが大切です。
中途半端な使い方をしていても、
細菌をやっつけるために必要な
血中濃度を得られないのです
保育園などで、昼間の投薬ができないときは、
小児科で相談してみましょう
とはいえ、かぜで受診すると
必ず抗生物質を出す先生もいらっしゃいます。
そんな時は、抗生物質を使う理由を
思い切って聞いてみるか、
ほかの小児科で処方内容を
一緒に検討してもらうというのも手です。
のどが赤いから、とか
かぜをこじらせると困るから、などの
理由だけでは、抗生物質を飲む理由にはなりません。
抗生物質を簡単に乱用することで
耐性菌ができてしまうと、
本当に効果を得たいときに
効果を得られなくなってしまい、危険です!
最後に、なんとなく心配だからと、
以前にもらった抗生物質の残りを
飲ませたりするのも、やめましょう
抗生物質は頓服薬ではないので、
1回飲ませたからといって
すぐに効くようなものではありません。
そして、細菌感染が疑われて検査をしたとき、
抗生物質を飲んでいたことによって
検査の信頼性が乏しくなり、
適切な治療を受けることができなくなる
可能性も出てきます。
抗生物質は、服用する理由があり、
服用する場合は、きちんと指示を守ることが重要です